あの人、無添加・無農薬生活なのに病気ばかりしてる・・・。 食にめちゃめちゃこだわっているのに病気になっている人周りにいませんか。
コラム
巷にあふれる「水素水」のホントのところ!第二章
2022/12/23
水素水が“身体に良い”とされるのはなぜ?
コラム「巷にあふれる「水素水」のホントのところ!」第一章は、水素水がどういうものであるかについての内容でした。本章では「水素水が体に良いといわれるのはなぜか?」ということについて見ていきます。
まず、良いとされている理由ですが、科学的に水素水の効能が証明されており、以前は乏しいとされていたヒトでの臨床試験結果についても近年は効果が確認されています。
それでも“水素水は身体に良い”という認識が一般に浸透しているとは言い難く、「何となくあやしい」というイメージを持たれているのも事実でしょう。
極端な言い方をすると、もともと水素水/電解水素水は共に“水素が溶けている”だけの水であり、薬のように効果・効能をうたうことができません。けれども一部のメーカーが薬機法に触れる内容の広告を展開したことなどから、国民生活センターが2016年に報告書で「容器入り水素水に表示されている溶存水素濃度※は、飲用する時の濃度とは限らない」等々の注意喚起を行ったことで、上記のような“あやしい”というイメージが消費者の間で広がったと考えて良いでしょう。無味・無臭の水を疑いの目で見てしまうのも無理はないといえます。
※水に溶けている水素分子の濃度
世界で報告されている医療における水素水の飲用効果
しかしながら、水素水(水素分子水)は今や科学や医療の世界ではその効果が着々と証明されており、現在も研究が進められています。2007年に太田成男氏のグループが水素分子の抗酸化作用について米国の「Nature Medicine」に発表して以降、世界でヒトを対象とした臨床試験の報告も次々に発表されており、2021年時点ではその報告数は80を超えています*1 。
水素の医療応用での水素水飲用についての報告では、関節リウマチやパーキンソン病、2型糖尿病やメタボリックシンドロームなど多様な疾患に効果があるとされています。
効果が生まれる理由としては、水素に活性酸素の一種であるヒドロキシラジカルを選択的に消去する働きがみられ、酸化ストレスを減少させる水素の抗酸化作用が上記のような疾患の症状に作用していると考えられているのです。
日常の疲れにも抗疲労効果が
また医療応用以外において、健康な人が水素水を飲用するとどのような効果があるのかについても研究がされています。臨床研究で現在明らかになっているものでは、運動前の水素水飲用によって筋肉疲労が軽減するという報告があります。さらに日常生活の疲労についても抗疲労効果を有するとされており、病人やアスリートなど特定の人だけでなく一般にも水素水飲用の応用が広がりを見せていることがうかがえます。
ただし、水素水の効果は判明しているものの、筋肉疲労の軽減をはじめ体内の作用機序についてはいまだに明らかになっていない点が多く、その解明が待たれているところです。
・参考文献『ここまでわかった水素水 最新Q&A』太田成男著
・*1 PRTIMES記事:MiZ株式会社 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000047753.html